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京田辺市

京田辺市域の宇治茶の生産景観

京田辺市域は丘陵の地形と地質を活かした覆下茶園の拡大過程を示す地域である。独立丘陵である飯岡の地形を活かした玉露生産の土地利用と景観をひとまとまりで残している。

○飯岡

地理

木津川に隣接する標高66.8mの独立丘陵を覆うように、集落と茶園等が立地する。丘陵周囲には水田が広がり、河川、平地、丘陵からなる伝統的な玉露生産の土地利用が見られる。

歴史

丘陵頂部には山城地域を代表する古墳群があり、丘陵周囲には条里制の痕跡を留める水田が広がる。集落内には江戸時代以来の手揉みによる茶工場や七井戸と呼ばれる井戸が残り、歴史の重層性がうかがえる。

景観

丘陵中腹の平坦面を集落が埋め、頂部及び外周部の傾斜地に玉露を生産する覆下茶園と果樹園が広がる。外周部の北面には丘陵を囲うように竹林が残る。丘陵の傾斜地はかつては果樹園が優勢であったが、徐々に茶園へと転化した。傾斜を生かして生産される玉露は香り高く、「山茶」と呼ばれる。

丘陵地形を活かした飯岡の土地利用